海上公園審議会での河野ゆりえ都議会議員の第1回目の発言(2002年2月12日)

はじめに、「最終答申」をとりまとめいただいた皆様のご尽力に敬意を表します。数多くの都民意見が寄せられていて、海上公園に対する関心の高さをあらためて感じています。

21世紀は「環境の世紀」といわれています。地球の環境保護にとって、海上公園は重要な位置を占めていると思います。その立場から意見を申し上げます。

昭和46年からすすめてきた「海上公園構想」は、昭和30年代以降の高度経済成長のもとでの急激な産業化や大規模な埋め立てによって、希薄になってしまった都民と海のつながりを回復させるために出されたものと聞いています。構想では、「都民が海や自然とふれあい、スポーツやリクリエーションに楽しめる場」として海上公園が位置づけられています。

現在、年間1600万人の人々が訪れているとのことですが、海と自然に親しみたいと願っている都民要望に応えるためにも、海上公園構想の理念を大切にした努力が求められていると思います。

東京の海の自然を回復させ保全していく、ということを考えた時、これまでの取り組みについて、見つめなおす問題点もあるのではないかと言うのが、申し上げたい第1の点です。

 

これまで30年を超える取り組みのなかで、「構想」にもとづいて実現をみたものがある一方で、臨海部の開発や有明北地区の埋立、また臨港地の民間企業への売却など、「構想」に照らして逆行しているといえる事態も起きています。

海と自然に親しむ、という「親水型」の海上公園は、葛西海浜公園やお台場海浜公園などわずかというのが現状です。

残念ながら、臨海部が大規模な開発、埋立が続いてきたなかで、「海上公園構想」とは違って、自然環境の悪化を招いているのではないでしょうか。

答申には、ヒートアイランド現象を改善していくことも記されていますが、「海上公園構想」スタートのときの「自然の回復と保全」という理念が生かされるよう東京都が特別の努力を払うべきであると考えます。

 

次に、海上公園の設置・運営・管理の方法として、「都民との協同」ということがうたわれています。

都民の参加を広げていくことは、望ましいことであり、都民のニーズに応えたサービスを提供していくことも大切なことです。

答申では、PFIやネーミングライツの導入をはじめ、民間の参入の方向がより強く打ち出されています。東京都の財政の厳しさを理由に、東京都が手を引いた分を、都民参加や民間参入で補う、という事であれば、賛成できないという意見をもっています。

都民の大切な憩いの場であり、交流の場である海上公園については、東京都や公的セクターの果たすべき役割を後退させてはならないと考えます。

 

最後に、前回の審議会で、山田小委員長から海上公園審議会と港湾審議会の統合が検討されているというお話がありました。そのことについて意見を述べさせていただきます。

私たちは、海上公園審議会は、これまで通り残すべきであると考えます。

海運と物流の拠点である「東京港」についての問題を審議する港湾審議会と、海上公園審議会が統合するのは、なじまないのではないでしょうか。

 福嶋会長や山田小委員長をはじめ、皆様のご尽力で、審議会の統合にあたって、海上公園がさらに発展する方向でのお考えも示されると伺っておりますが、海上公園審議会が果たしてきた大切な役割が今後も変わることがないよう、東京都としての努力を求めておきます。

                                 以上
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